調査日誌

雑記2024.11.09

「取得した湖底の地形データをカラーで3Dプリントしたい」の巻

(公開)作業ノートです。

以下の作業ではChatGPTも利用してみましたが、・・・ヤツは役立たずでした。


・・・・・・・・・・・

水中ドローンシミュレータを開発している芹澤さん(トライワース株式会社)から、「シミュレーターに実際の桧原湖の水没集落付近の水中の地形を反映させてみたい」という提案があった。

私自身も水中地形データを学術面以外のアウトリーチなどにもっと活用したいと常々考えていたところだったので、ちゃんと調べて確認することにした。芹澤さんの要望は、「地形データをOBJFBXでデータをいただきたい」とのことだった。ちなみに、私は取得した地形データ(xyz)はもっぱらsurferで処理をしている。



Surferから3Dモデルをエクスポートする方法としては以下の2つ。

1.「3Dview」>Export 3D>3D pdf、もしくはvrmlに変換

2.Grid>Convertでgrdファイルをstlに変換

objに直接変化する方法はなかった・・・。というわけでググった・・・。

Surferには3Dビュー機能はあるのだが・・・

ググる・・・その1

QGISで3次元モデルを作成する|SOCHI

surferで

・Grid>Convertでgrdファイルをtiff (DEM)に変換したファイル

・File>exportでgrdファイルをtiff (image)に変換したファイルーcolor relief(水深ごとに色分けしたカラー画像)

を作成。ここで注意事項として2つのファイルの

・Pixel dimension(800*800)-大きすぎない

・Output format(In tiles of 256*256 pixels each)ーよくわからん

そろえる・・・たぶん。

ウェブにあった3Dビュアーまではうまくいった。しかしexportしたobjファイルがどうもうまくいかない(一部分しかエクスポートできていない)。

色付きモデルができたと思いきや、一部分しかモデル化されていない・・・


SOCHIさんに相談したところ、データが大きい、スケールが大きい、2つのデータのピクセルは座標が異なる、などなどの可能性をご指摘いただいた。

何度か格闘したが、・・・あきらめた。


ググらず・・・その1

surferからgridファイルをstl変換→agisoft metashapeでstlからobjに変換

metashapeユーザーなので、この方法はぼんやり頭の片隅にあったのだが、すぐにできた。

しかし、この方法では色が付かないので、どうしても色付きモデルがほしいのである。

できたモデルはwindowsの3Dビュアーですぐに確認できる。


ググる・・・その2

複数メッシュからなる広範囲の数値標高モデルをざっくりとBlenderで扱う #QGIS - Qiita 

1.gridファイルをqgisで読み取る。(標高zを0に近づける変換をしておく)

2.qgisのQgis2threejsアドオンでglTFで出力。

3.blenderでobjに変換

この方法でも色付きモデルができない・・・。


ググる・・・その3

Blender のアドオン BlenderGIS のインストール 

BlenderGIS を用いて Blender に GeoTIFF 形式の高さマップ (height map) をインポート 

これらの記事を参考に、Blenderのアドオン機能BlenderGISを活用することにした。

1.surferで

A. Grid>Convertでgrdファイルをtiff (DEM)に変換したファイル

B. File>exportでgrdファイルをtiff (image)に変換したファイルーcolor relief(水深ごとに色分けしたカラー画像)

を作成。(ググる・・・その1、と同じ)

2.1の二つのtiffをBlenderでimportする。

A. Dem_Dem_raw data bulid [slow]  

B. Basemap on mesh

のモードでそれぞれインポートする。

なお、Bをインポートするときは「ジオメトリー」作業画面にした状態が良い・・・かもしれない(Bをインポートしても色テクスチャが反映されないときがある)。

3.地形の凹凸特徴を見やすくするためにZ軸に地形を伸ばす。トランスフォームでスケールZの数字を変える。

4.ファイル>エクスポート>waveform obj>ジオメトリの「色」にチェックを入れる。

5.完成!ーmetashapeで開いて確認・・・光源のようなものが3Dモデルにへばりつく????・・・力業でむりやり光源のメッシュを削除して再保存・・・(何が問題か引き続き要検討)。


ほんとの完成!これを3Dプリントするのだ!
・・・・・

次回はマッケラスの実践ノートを公開する、かも。

この記事を書いた人
谷川亘 (代表 & 地球物質科学班班長)
Wataru Tanikawa

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